テント村の夜景を撮影した頃から降り出した雨は
夕飯を終えて寝支度を始める頃には本降りに。
おまけに突風も吹き始めた。
テントが大きくたわみ、
これは明日無理かな〜と言いながらシュラフに潜り込む時に気付いたんだが、
なんとテントに浸水が。
どうやらフライの目止めがいつの間にか効かなくなっていたようだ。
あと激しい風での吹き込みもあり、フライの内側は水滴でびっしょりに。
その水滴がテント本体にぽたぽたと落ちてきて内部に伝わり、
床にはあちこちに水たまりが。
表に飛び出してなんとかフライを調整して
水はタオルにしみ込ませて絞って排水を繰り返して
なんとか昨晩は寝たのだった。
DAY,2 8/14
翌朝起きてみると、
テント内部には一晩分のぽたぽた落ちてきた水滴が作った水たまりが各所に。
ザックも何もかもじっとりと濡れている。
ぼくのナンガナノバックは撥水が効いてほとんど濡れていないが
妻のシュラフはじっとりと濡れてしまった。
本降りの中外に出てしまい体を冷やしてしまったので
すぐに昨晩の残り飯で雑炊を作って食べる。
少し暖まったがやはり寒い。
ダウンも着込んでテント内でじっとする。
その間にもどんどん水滴がぽたぽた落ちて来る。
天気予報ではこれからますます天候は悪化すると言うので
徳沢まで降りる事にした。
外の様子を見ながら撤退のタイミングを計る。
一瞬雨が止んだ時があったので表に飛び出すと
周りのテントが次々と畳まれていく。
ぼくらもぐっしょり濡れたテントと装備をハイスピードでパッキングにかかった。
残念だな〜と、北穂方面に目をやると
登っていく人が数人。
上の方は凄い風のはず。
よく登るなあと眺めながら涸沢を後にした。
雪渓を降りた辺りで雨はまた激しく降ってきた。
昨日見た沢は姿を変えていた。
昨日登りが一緒だった人たちもどんどん降りて来る。
本谷橋まで降りて来た。
雨の中でもテンションが高い人たちも。
途中の横尾では蝶ヶ岳や槍ヶ岳方面からの人もたくさんレストしていた。
ぼくらも横尾で少し休んで徳沢へと急ぐ。
徳沢に着く頃には雨は小降りに。
早速テントを張ってラーメンで冷えた体を温めた。
風もなくテントへの浸水もないので
上に比べるとここはまるで天国のようだ。
夕方には雨はほぼ止みこの日は熟睡出来た。
DAY,3 8/15
最終日、雨は完全に上がりこの山行初めての太陽をチラ見をする。
濡れている物は乾かせるだけ乾かす。
macpacも木に吊るす。
このmacpac Amp Light45、
山で本格的に使うのは初めてだけど
3日分の食料とテント、シュラフ、マットなどなど
夏山フル装備でもまだ容量には余裕があった。
天気は回復。
でも今日はバスに乗って帰る日。
バスは14時半に出るのでそれまでに温泉に入って、
上高地を散策する事に。
涼しくて、どれだけ歩いても汗はかかない。
猛暑の下界とは別世界だ。
温泉の後の〆はバスターミナルでカツカレー。
久しぶりのタンパクで夢中で食べてしまった。
温泉に入る前に気付いたのだが、
体が今までにない悪臭を放っていた。
温泉が最高に気持ちよかったのは言うまでもない。
温泉もそうだけど、少しの間山に入るだけで、
普段、普通に存在する物が非常にありがたく思える。
それだけでも山に行く価値はある。