五才のぼくの過去は昨日まで
谷川俊太郎の詩にこんなのがあった気がする。
最近夢の記憶の鮮度が落ちている。
見ている時はものすごく心地よく、
これは絶対覚えておかなければと夢を見つつも正気が働いて思うのだが、
目覚めて麦茶でも飲んでしまうと次の瞬間には忘れてしまっている。
必死で思い出そうとするのだけど、
分単位で事が進んでしまう平日の朝に脳をフルで活性化させる余裕もなく結局いつも潔く諦めている。
ぼくの見る夢は現実に体験した過去に基づいたものが多い。
よく見る夢が上海の浦江飯店というホテルに迷い込んでうろうろしている夢だ。
実際迷路のようなホテルで旅の思い出が多く詰まったホテルだ。
妻は夢を見てもよく覚えているらしく、朝起きると夢の話を聞かせてくれる。
「今日変な夢見てん。人がいっぱいなあ、寒い寒いって言って、芋虫みたいになあ、どんどんつながっていくねん」
「・・・・」
時々頭の中を覗いてみたくなる。