二十数年振りの別府。
子供の頃によく乗ったさんふらわあで、現地一泊、船内二泊の旅。仕事終わりに出港、早朝帰港で出勤、二連休あればなんとかいける。
久しぶりの船旅で興奮してしまって乗船してから落ち着きなく船内をうろうろしてしまった。学生時代に鑑真号で何度も日本と上海の間を往復し、二泊三日の船内で旅の仲間と出会い、これから始まる旅に思いを寄せてわくわくしていたあの頃を思い出していた。
乗客のほとんどが帰省する家族連れで、そこに混じってライダーやチャリダーも結構居た。鑑真号ではロビーにみんな集まって来てなんとなく話の輪が出来て、そのまま上海で共に数日過ごし、それぞれの目的地に旅立って行くというのが毎回のパターンで、中には今でも付き合いのある人が何人か居る。さんふらわあでも知り合ったばかりのライダー、チャリダー達が話の輪を作っていて、船の旅っていいなあとあらためて思った。飛行機だとあっという間だけど、船ならではの適度な距離感もいい。
神戸の街を背景に風に舞う虹色の紙テープ、見慣れない駅名、朝陽に輝くホームの鉢花、ご当地キャラクターにご当地タワー、豊後牛バーガー、異国情緒たっぷりの阿蘇外輪山のハイウェイ、古民家の温泉旅館、うまくて安い飲み屋、馬刺、とり天、夜の町に漂う甘い花の香り、温泉蒸しプリン、卵サンド、超人気大衆劇場ヤング、港から見ると何となく神戸の町に似た別府の夜景。
別府駅前にお弁当屋さんが有って、船で食べる為におにぎりとコロッケとマカロニサラダを買ったのだけど食べた事のない味で感動した。どこで食べても同じ味、分かり易い味で人を惹き付けるチェーン店ではなく、ローカルの店、オリジナルな味が元気である事がうれしかった。