二日目は周りが動き出す気配で3時に起床。
テントから顔を出して見回すと暗闇の中をうごめく人々が多数。
既にテントを撤収して出発する人、朝食を作る人。
ヘッドランプの白い光と火器の青い炎がテントサイトに瞬く。
雲ノ平を目指す人が次々にヘッドランプを点して出発していく。
タンポポと同じ仕組みなのだろうか、白い花は不思議な形の綿毛に。
植物に滴る朝露が美しい。
遠目に見ると一面がきらきらと輝いて見える。
沢沿いにしばらく上がると木道が出現。
薬師平だ。
フラットな天空の花園が広がりその先には黒部五郎岳。
まだ陽が当たらない花園はしんと静まりかえっている。
目の前の風景がなんの障害もなく、すっと脳に入って来る。
朝陽に輝く薬師岳山荘に到着。
ここの女将さん、かなり愛想いい。
新装したばかりで内部は旅館並みにきれいだし、泊まりたくなった。
山荘を後にしてしばらく進むと絶景ポイントが。
槍、大キレット、北穂、奥穂、そしてジャンダルムまで見える。
そして真ん中には秘境雲ノ平が。
薬師岳手前のピークに13人が亡くなった遭難の慰霊碑が建っていた。
ここで昼食にして、瞑想。
時間が有るので北薬師岳まで足を伸ばす。
昨日の牛丼一家が北薬師岳を越えて行く。
縦走、羨ましすぎる。
テントへ戻るとビールを買って、
何もしない時間を山に囲まれてただぼんやりと過ごす。
16時、夕食。
今回初めて持って来たカップヌードルごはん。
これは結構いける。これから定番になるかもしれない。
夕食後、ヘリが彼方の稜線に降り立った。
上昇すると更に別の所に一度降りて飛び立って行った。
管理小屋の人が言うには今年は例年になくデビューが多いため、
連日事故多発でヘリが飛びまくっているらしい。
明日は五郎方面へ。