希望の音を、ただ、ひたすら叩くのみ。

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タブラは心を映す。
調子よい時は本当に澄んだきれいな音が出る。
そんな時は大概天気がよく、
晴れ晴れとして調子よすぎてずっと叩いてしまう。

皮ってすごい。
音が少し濁ると雨が降ったり曇ったり。
これ以上は無理だろうというところまでテンションを張っても
次の日には伸びて緩んでいたり、一筋縄ではいかない。

そんなタブラの皮が破れた。

雨が何度か降って、
湿気ったままテンションを上げていたのが原因かもしれない。
音はなんとか出るのだがなんだか濁ってクリアな音は出ない。

タブラショップで皮の張り替えを代行でやってくれるのだが、
自分で出来る様になっておきたいので
張り替えセットを買ってやってみた。

タブラの皮と紐、紐にかけるグッリーという駒、
ギルリーという底に紐を固定する輪っかの4点セット。
おまけでクリシュナ神のプロマイドとコットンストールが付いてきた。

まずグッリーを外して紐を解いていく。

紐は普通皮製なのだがこれは綿。
湿度変化で伸縮せずにチューニングし易いということだったが、
皮が乾いて縮んでも紐が伸びなかったところに破れた原因が有る気がする。

裸になったタブラ。


穴は機械掘りだった。
手掘りでギザギザに汚く掘った方がノイズの吸収がよくてクリアな音が出るらしい。

新しい皮を仮止め。


頑丈な紐がなくて細いので止めたので皮が何度も歪んでしまった。

革紐を通していく。


これが硬くてなかなか通らない。
ペンチで摘んでぐいぐい引っ張って通していく。

全部通ったらテンションが均等になる様に締めていく。
ここが最重要工程らしい。


4回ぐらいにわけて締めるのだが、
3回目ぐらいから軍手をはめた手がヒリヒリに。
足にタブラを挟んで紐を掴み、体を倒して締めていく。
汗だくで全身筋肉痛に。

グッリーを装着。


紐とグッリーを変えただけだけど違うタブラみたい。

まじないの糸を通して完成。

チューニングはばらばらで音が出ない部分もある。
よく見てみると打面が数ミリずれている。

後日グッリーを取って締め直し。
打面のズレを修正。
音は出る所はAで安定。
まだ出ない所もある。

3日後に再度締め直して、
一週間後に再々度締め直すと全体が綺麗にCで安定。
あまりにもクリアで伸びのいい音が出来たので感激した。
伸びは前の皮の倍以上あって気持ちよく心に響いてくる。

でも翌々日にはBに落ちていた。
タブラにはこまめな気遣いが必要だ。
本当に色々なことを教えてくれる。

忍耐、安寧、感動、生命、希望。

美音が響けば、
すべてがうまく行きそうな気がする。

2 Responses

  1. ヨシコ

    やってますね〜
    近いうちに、家の父とコンサートやって下さい!

  2. マサキ セツ

    >ヨシコさん
    やってますよー。
    一日一時間も叩けてませんが、頑張ります。
    コンサートは何年後かに是非。

    今週末もタブラライブあるので行ってきます。