八ヶ岳スノーハイク DAY,2 2/26

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5時起きのつもりが目覚めると7時前。
昨夜は20時に就寝。

夜中に一度も目が覚める事無く、
なんだか長い夢を見ていた気がする。
かなり深い眠りだったけど寝覚めはかなりいい。
体も軽く、起き上がるとカーテンを開けた。
目の前には天狗岳。

朝陽が当たるモルゲンロートを見たかったのだが、
既に終わっていてほんのり朱が残っている程度。
やっぱり山では夜明け前には起きないとなあ。

雲ひとつない晴天。
氷点下の中、暫く天狗を仰ぎ見た後、
朝食を食べに小屋へ入ると暖炉の横にハムエッグが用意されていた。

おやじさんが分厚く切った食パンをストーブで焼くと
「はい」とひと言、手渡してくれる。
「コーヒー」とコーヒーポットを手渡してくれる。

タイミングよく用意された暖かい朝食を美しい自然を眺めながら食べる。
静寂を噛み締めて、この朝はこの上ない贅沢だなと思った。

小さい方の和犬は19歳。
ちょこちょこと動き回っているが目が見えないので直ぐ物に当たってしまう。

食後は凍り付いたみどり池を散策。

ワカンが気持ちいいほど決まる。

妻は竹製の元祖ワカン。

真ん中にトレースを残すのも憚れるので端の方で。

小屋周辺で遊んでいると今回初めてのハイカーに出会う。
フル装備だったので天狗か硫黄のピークへ行くのだろうか。

おやじさんに別れを告げて本沢温泉へと出発。
雪の森に陽が眩しい。
ゴーグルを装着。

この先を歩いているのはどうやら獣だけらしい。

樹上から氷の固まりが時折落ちて来て頭にこつんと当たる。
森の中は風が全くなくて昨日同様静寂の世界。

本沢温泉でクランポン装着。
夏沢峠を目指す。
足取りは重くなるが安定感は抜群。

開けた所に出ると照り返しが眩しい。

斜面に昨日のあられの吹きだまりが出来ていた。
踏み所を間違うとそのまま流されてしまいそうになる。

最後の急登で若干汗をかいてしまった。
日差しが強いが少し止まってるだけで体が冷えてくる。
硫黄ピークも風が止んでいるみたいで雪煙が見えない。
斜面のスイッチバック部分に何人も取り付いているのが見える。

今から硫黄を目指す人にここまで来たんだから根石まで行ってみたら
と言われたがタイムアップで下山。

下りは滑る様に登りの半分の時間でさくさく下れた。
帰りにしらびそ小屋でカレースープを作って暖まった。

関西からだと少し遠いが毎年通いたいほどしらびそ小屋は気に入った。
一泊だけだが時間の流れが全く違う所で養われるものは大きかった。
雪山とはいえ森に守られているので安心感がある。
ピークを目指す雪山登山も楽しいだろうけど、
もくもくと雪を踏みしめるのんびりハイクもいいものだ。

これでまた山行の定番が増えてしまった。

以下ギアインプレッション。

今回導入した雪山装備はかなり調子よかった。

OR社のクロコダイルゲイター。
ベロクロ式なのでストレスなくすぐに装着できた。
シルエットも人気があるギアだけに美しい。
ベロクロ部分に雪が詰まって凍り付くとか聞いたが、
綺麗にベロクロを合わせておけば雪は入らない。
膝まで雪に埋まってもブーツ内への雪の侵入は全くなかった。

ファイントラックのストームゴージュアルパインパンツ。
撥水性と防風性とストレッチの効いた優れもの。
去年涸沢でパンツを濡らして下半身を冷やしてしまったのがかなりダメージだったので
ちょっとした雨でも濡れないパンツは心強い。
今回初日に一時間ほどみぞれに降られたが全く濡れずパンツ内は暖かかった。
中厚手でベンチレーターもあるので夏も使える。

マジックマウンテンのトレースライン。
スノーシューかワカンか迷う所だが
ワカンには軽量性と充分な機能があると見込んでワカンにした。
フラットな部分ではスノーシューの方が歩き易そう。
ラッセルするならワカン?